70代も出会いへ「いいね」

値観を重視する仕組みだ。 男性は一昨年に妻に先立 たれた。失意のなかで知人 に紹介され、この50歳以上 限定のアプリ「ハハロル」 を知った。気に入った女性 に「いいね」を送り、食事 に出かけたことも。「どん な店に行こうかなと考える だけで気持ちが若返る」

72歳男性は50歳以上限定のマ ッチングアプリ「ハハロル」 を確認するのが日課になった

象の婚活パーティーで、主 催したBゼルム(東京・中 央)の立花えりこ社長は 「『いい年して恥ずかしい』 という見方もあったが、今 ではシニアの婚活は普通 なった」と話す。同社の顧 客は半分が未婚、残りは死 別や離婚だ。「再婚相手を

友人とも疎遠になった。 東京都新宿区の60代女性 は両親の認知機能が衰え めたことをきっかけに婚活 を始めた。「自分に何かあ にったときに一人では不安」 との気持ちに押された。

することが条件となる。 「この曲知ってる?」「い 始いですよね」。入居する100 代女性は50歳ほど離れた学 生と趣味が合い、ドライブ に出かけることもある。

景には独り暮らしのシニア の増加がある。国立社会保 障・人口問題研究所による と、その数は50年に108 3万人と20年から14%増え る。未婚率は高く、離婚も 多くなるとみられている。

孤独死の増加で、独り暮 らしの高齢者は賃貸物件へ の人居を断られることが多 取い。運営会社ノビシロの貼 川沙代社長は「何歳になっ ても住める家をつくりだ ノい」と考えた。先進技術を 取り入れ、入居者が長時間 動かなければ、天井のセン

50歳差の友人も

見つけて」と子が親を連れ て相談に来ることもある。 、千葉県柏市からの10代男 性は「さみしい。一緒に食 事や散歩を楽しめるパート ずナーがほしい」と参加を めた。10年ほど前に妻を くし、 し、子育てと仕事に明け 暮れた。退職後はゴルフや 飲み会ざんまいだったが、 体力の衰えで外出が減り、

高齢者を孤立させない り組みは神奈川県藤沢市の 閑静な住宅街にもあった。 2階建てのアパートで「 ビシロハウス」と呼ぶ。

今年冬の東京・銀座。ジ ャケットや着物で着飾った 還暦過ぎの男女4人がビル の一室に集まった。1組 つ向き合って座ると「年金 暮らしですか」「お子さん と同居されていますか」と いった会話が始まった。

決全8室あり、高齢者と20 亡歳前後の若者が住む。家賃 は高齢者が月8万円、若者 が月4・5万円。若者は日 々の声かけや月1回の「 茶会」などで高齢者と交流

サーが知らせてくれる。 高齢者の孤独に向き合 た人々の独自の発想が安心 おとビジネスチャンスを生み 出そうとしている。

アプリを開発した超楽長 (東京・中野)の物部真 独一郎社長は医師だ。独り善 「らしの高齢者は外出や会話

が減り、健康を損ねがちな ことに危機感をもった。 高年も安心なアプリを20 24年秋に立ち上げた。孤

立を防ぐには「楽しさが大 中事だ」。恋愛に着目した。 高齢者の出会いを後押し するビジネスが